■ 加速差と連続行動 ■


冒険終盤において、特に魔力の嵐などの強力な攻撃方法を持つモンスターと戦う際、
敵の連続行動による大ダメージはしばしば死亡の原因になります。
どんなに最終装備のキャラクターでも、500ダメージ越えの攻撃を2発喰らえば即死してしまいます。

連続行動される確率は、モンスターの加速とキャラクターの加速から概算する事が出来ます。
どのくらいの加速差で、どのくらいの確率なのか把握することは、深層での加速確保の参考となるでしょう。

 

● 加速とenergyについて

モンスターおよびキャラクターが1回行動するにはenergyを必要とします。
この必要energy量にはある程度のランダム性があり、
通常の行動ならば、100を平均に標準偏差31の正規分布を示します。
つまり、平均すると1回の行動には100のenergyを必要としますが、
瞬間的には、1行動に150のenergyが必要な時もあれば、50のenergyしか必要ない時もあります。

モンスターおよびキャラクターは、各ターン加速値に応じてenergyを得ます。
初めは加速値に比例しますが、加速値が大きくなるほど獲得energy量の伸び率が落ちてゆきます。
加速+0でenergy +10を基準にして、加速+26までは加速+1に対して獲得energy量も+1されますが、
加速+27以降は伸び率が鈍化し、最大値であるenergy +50に収束してゆきます。

以下に加速とenergyの対応表とグラフを示します。

加速 獲得Energy量
0 10
5 15
10 20
15 25
20 30
25 35
30 38
35 40
40 42
45 43
50 45

加速+35あたりからの伸び率鈍化が顕著で、+35以上の加速を確保する意味はあまり無いでしょう。


● 加速差による連続行動確率

以上の事を踏まえ、少し複雑な計算になりますが、こちらが1行動分のenergyを消費している間に、
敵が2行動分以上のenergyを消費する確率を算出することが出来ます。
最も簡単な例では、敵と自分が同じ加速で、自分が必要energy量:100/行動を引いた際に、
敵の2回行動分の必要energy量が100以下になる確率はおよそ0.6%となります。
これらを0〜200の間で積分すると、その確率の合計値はおよそ3%になります。
つまり、敵と自分が同じ加速ならば、3%の確率で敵が連続行動する可能性があります。
この値は、例えばデュアルクラスの最終的な魔法の失率と同じ程度の確率です。

敵と@の獲得energy量に差があれば、その分連続行動する確立は増大します。
Energy差1.2倍辺りから直線増加となり、energy差2倍で連続行動確率が50%となります。

以下に獲得energy量の差と連続行動確率の対応表を示します。

Energy差
(倍)
連続行動確率
(%)
0.2 0.00
0.4 0.02
0.6 0.16
0.8 0.85
0.9 1.71
1.0 3.12
1.1 5.25
1.2 8.20
1.4 16.53
1.6 27.28
1.8 38.90
2.0 50.00
 ※ Energy差 = (敵の獲得energy量) ÷ (@の獲得energy量)

危険な攻撃を持つ敵には、相手より+5〜+10高い加速で挑みたいところです。


● 深層モンスターの連続行動確率と加速確保

[一般的な深層ユニーク・モンスター]
深層のユニーク・モンスターは加速+20(energy +30)が基本です。
キャラクターの加速+10で21.70%、加速+15で8.20%、加速+20で3.12%、
加速+25で1.28%、加速+30で0.79%、加速+35で0.58%の連続行動確率となります。
一時加速含め加速+25以上は欲しいところです。加速+30あると大分安心です。

[加速するユニーク・モンスター]
『ロキ』、『ノーデンス』、『ナイアルラトホテップ』は加速の魔法を唱えるため、
常時加速+20に加え、最終的な加速は+30になります。
一時加速含めて+30〜+35無いと戦うのは危険でしょう。
加速+25で4.90%、加速+30で3.12%、加速+35で2.33%の連続行動確率となります。

[オベロン]
オベロンは加速+35、獲得energy量+40です。
加速+25で6.41%、加速+30で4.15%、加速+35で3.12%、加速+40で2.37%の連続行動確率となります。
正直なところ、オベロンとサーペントだけは連続行動をある程度覚悟しなければ戦えません。
相手と同等の加速+35を確保できていれば加速は十分でしょう(この値は魔力消去対象外の閾値でもある)。
攻撃力や耐久を可能な限り引き上げ、戦闘中に余計な行動をしない様心がける方が重要です。

[サーペント]
サーペントは加速+45と非常に高速です。しかし加速+35以降は得られるenergy量が極端に鈍化するため、
サーペントの獲得energy量は+43と、オベロンの+40に比べて1割も増えていません。
オベロン同様、加速+35を確保すれば十分でしょう。
参考までに、加速+25で9.20%、加速+30で6.09%、加速+35で4.65%、加速+40で3.56%となります。


● 番外編:Energy消費が少ない行動・多い行動

通常の行動はenergy消費100が基準ですが、一部energy消費が少ない行動・多い行動があります。
これらをうまく利用する事で、相手の連続行動を防いだり、優位に戦えることがあります。

[Energy消費が少ない行動]
・「警告」で移動を止めた場合(1/4)
・装備を外す(1/2)
・物を落とす(1/2)
・油を注ぐ時、松明を結合する(1/2)
・吟遊詩人が「歌を止める」で歌を止めた時(1/10)

[Energy消費が多い行動]
・浮遊なしで森林マスの移動(2倍)。これはモンスターにも適応される。

敵にあと1歩だけ進んで欲しい時などは、sで足踏みするより矢などを1本落とした方が安全です。
また、森の中では浮遊を持たないモンスターは減速するため、
@に浮遊があるなら、森の中で戦うことで浮遊を持たない敵に対してかなり優位に戦えます。
サーペントなど壁を壊す敵は減速しませんが、オベロンなどには非常に有効な戦術になります。


● 最後に

このページで算出した値はあくまで参考程度の確率値です。
実際はマーフィーの法則や乱数の気まぐれなど、よく分からない力が働くものです。