Last Update: Sep 06, 2005 _


Rogue Like とは。

 簡単に言うと、トルネコやシレンに代表される「不思議のダンジョン」シリーズの原点となったゲームです。

 今から数十年前、Unixと一緒に、指輪物語の世界観を元にしたあるフリーのゲームが配布されていました。グラフィックなんて当然これっぽっちも無い時代ですから、そのゲームはダンジョン探索型であるにもかかわらず、何から何まで半角文字のみで表現されていました。それがすべての原点、Rogue(ローグ)というゲームです。「一度使うまでほとんどのアイテムはその効果が不明」や、「毎回ダンジョンが変化する」などといった優れたアイデアが練り込まれたローグは、たくさんの人たちに遊ばれました。

 それ以来、Unixプログラムのオープンソース精神に則って、いろいろな人が様々なローグ亜種(バリアントと呼ぶ)を生み出してきました。これらのローグ系ダンジョン探索型RPGを総称して、「ローグライク」と呼んでいます。老鈴バリアントの「Angband」、広域マップを採用した「Zangband」、和風味の「Hengband」、初めてネット型マルチプレイを実現した「Mangband」、あげくにはSQUARE社の「タクティクス・オウガ」の世界観で作られた「T.O.band」、その他にも「Omega」や「Dungeon Crawl」、「Net Hack」というものもあります。これらのほとんどは、グラフィックが発達してきた現代でもローグオリジナルの流れを守り、基本的には文字と色ですべてを表現しています。すべてフリーでありながら、それぞれ独特で優れたアイデアが盛りこまれていて、異常なまでの完成度に仕上がっています。

 トルネコの不思議なダンジョンや風来のシレンなどは、これらにグラフィックと効果音を加え、さらに大幅に難易度を落として(トルネコやシレンも十分難しいが、本物のローグライクの比ではない!!!)遊びやすい形で世に送り出されたバリアントです。制作者の方も、「ローグライクのおもしろさを世にもっと知ってもらうために、このゲームを作った」と話しているようです。彼らもローグライクの大ファンだった、というわけですね。

 これを読んで始めてみようかなと思ってくれた人、ここまできてなんですが、本物のローグライクはとても敷居の高いゲームであると覚悟しておいてください。多くの人はまず文字だけの画面に面食らいますし、操作がキーボードをフルに使わなければならないのも苦痛でしょう。何よりも「一度死亡するとそれまで」という、あまりに突き放したルールがかなり堪えます。10分だろうが10時間だろうが100時間だろうが、一度HPが0を割ったキャラは即座に墓に埋められ、2度と復活することは無いのです。当然「セーブ」なんて概念はありません(「中断」はあります)。死ぬか「勝利者」になるか、2つに1つのゲームなのです。

 文字と操作と繰り返される絶望の壁を突破できた人は、そこで初めてこのハードボイルドな世界の面白さに気づくでしょう。ワンアクションの操作ミスでそれまでの十数時間が無に帰すギリギリのスリルや、血眼になって見つけた必殺の武器を振るう楽しさ、そして場合によっては一時間以上も続く集大成のラストバトル。ここに辿り着くまで粘れる変わり者が、いったいどれほど居るかはなかなか疑問ではありますが・・・。100回死んで、それでもまだ続けたいと思えたなら、そのときはあなたも立派なローグライク中毒者ですよ。



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